スポンサードリンク

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

web拍手
TOPへ
応援! ブログ村ランキング | - | - | -
よいどれうさぎ

「双曲線」 吉原理恵子

JUGEMテーマ:BL小説
《あらすじ》
祖父の葬儀をきっかけに、頻繁に尚人に電話するようになった零。
尚人の柔らかく穏やかな口調が、重苦しい家の空気に喘ぐ零を慰めるのだ。
けれど、弟の瑛はそんな零に納得できない。
自分には頼らないのに、なぜ憎い慶輔の息子には甘い声を聞かせるのか!?
苛立ちに憤る瑛に、兄弟は亀裂を深めていく―――。
一方、零の存在が密かに鬱陶しい雅紀は、尚人の不在中、零からの電話に出てしまい…!?


ちょっと迷ったのですが、星五つに。
これだけ長く続いていてもまだこれだけ面白くできるんですね、という純粋な驚きと感嘆も含めて。
相変わらずドロドロな展開ではありますが、篠宮家の家庭内事情が落ち着いてからは、ドロドロしてるとは言っても三兄弟の外での話なので、ちょっと距離を置いて読むことができます。
ただちょっと今回は、外側でのドロドロの余波が三兄弟にそれぞれの形で及んできてるなって感じですね。
ただ、ここの兄弟はタイプは違うけどみんな強さを持っていますから、どんなことが起きても揺るぎませんけどね

以下、内容についてネタバレです。

まず一つ目の見どころは、裕太VS瑛ですね
この二人ってタイプは似てるはずなんですけど、こうやって対峙してみると裕太の圧勝、って感じがしてしまうのは積んできた経験の差なんでしょうかね〜。
裕太のほうが、単純に計算しても十年多く辛酸を舐めてきたわけですから、単に野球部のエースってだけの瑛よりも困難に対する耐性がついてるのはしょうがないですね。
瑛って、昔の裕太とそっくりです。
自分の思い通りにならないとかんしゃくを起こすところとか。
こればっかりは暁が自分で直していくしかしょうがない短所ですからね〜。
いつか裕太みたいに大人になってくれるに違いない。「これは俺の喧嘩だから」と瑛がやって来たことを尚人に黙ってる裕太は、ホントに成長したなあ。

瑛がそこまで苛立つのは、兄・零との関係がうまくいってないせいもあります。
もちろん、うまくいってないのは零だけでなく、父親は重度の鬱を患っていたり、母親はいつも疲れた雰囲気であったりと、家全体が暗い感じになってるわけですが。
みんながそれぞれストレスを抱えてギリギリの状態であるときに、瑛は野球部の先輩を殴ってしまい、さらに負担を増やす形になってしまいます。
零はそんな瑛を厳しくたしなめるわけですが、瑛にしてみればなぜ自分の気持ちを理解してもらえないのかと不満があるわけですね。
確かに、瑛がキレてしまった気持ちもよくわかるんですよ

けど、この大変な時に全身で「俺の気持ちをわかってくれ!」って言われて、誰も彼もが余裕のない状況下では、零が冷淡になってしまうのも仕方ないかなって思います。
家の中がこんなにしっちゃかめっちゃかになってなくても、零は瑛の暴力沙汰に対して決していい顔をしなかったと思うんですよね。
みんながギリギリの状態になってる今ならなおさら、ですよ。
瑛は爆発してすっきりしたかもしれないですけど、周りが迷惑を被ったことは確かだし。
零は瑛がどんな言葉を望んでるかなんてとっくにわかってるわけですけど、わかってても言いたくない時ってありますしね…

そんな零の癒しになっているのが尚人。
うん、わかるわ…その気持ち。
私もストレスで限界ギリギリになったら尚人に慰めて欲しいって思いますし。裕太と雅紀には間違っても電話しません(笑)
今のところ、尚人が零の話相手になっていることはおおむね容認されてますが、ここが今後一番の火種になるような気がして仕方がない
まあ瑛は裕太がせき止めてくれるでしょうが、零たちの母親がこのことを知ったらどうなるのかなあ。
やっぱりいやな顔をするんじゃなかろうか。
まあ、尚人と零のホットラインが解消されたとしても、雅紀にとってはいいニュースになりこそすれ、悪いことにはならないでしょうけどね(笑)

はい、そしてそして。「双曲線」一の見どころと言えば、雅紀VS慶輔第2弾ですね
このシーンすごくよかった〜。痛快でした。
やっぱり最強のガーディアン(笑)は雅紀ですね。
この容赦のない舌鋒は年月がたっても錆びついてない…どころか、鋭さを増している気がします。
円陣先生の美麗な挿絵が、美しきカリスマモデルVS惨めな中年オヤジ(爆)の戦いを引きたてていますね。
慶輔も一体今さら何を期待してんだか……まあ記憶がないんならしょうがないのかもしれませんけど。
ていうか、お前はいい加減「ボーダー」を読め!って思います。

「俺たちは、あんたがなかったことにしたい過去を忘れたりしない。不幸のドン底で死んでいったおふくろの死に様を、決して忘れない。あんたと真山千里が俺たちを踏みつけにした仕打ちを、絶対に忘れたりしない」

「俺はあんたみたいに恥知らずなオナニストでも露出狂のナルシストでもない。人の弱みに付け込んで暴露するような悪趣味でもないから黙ってるだけだってことを……忘れるな」

「祖父ちゃんは身内の恥をナイフで解決しようとしたらしいけど、あんたのために人生を投げ捨てるほど俺はバカじゃない。あんたには、そんな価値もないからだ。でも、それはしないだけでできないわけじゃない。それを、忘れるな」

このあたりの雅紀のセリフはゾクッとしました。
特に、「できないのではなく、しないだけ」というセリフは…。
慶輔もさすがに子供たちにこれ以上なく嫌われてることはわかったと思いますが、ここからどういう手に打って出るかですよね
奴はこれだけでは終わらないと思う…。

あと、ひとつだけわからなかったのですが。
雅紀が言ってた「暴露本にも載っていない、千里も弟たちも誰も知らない、慶輔の不都合な真実」ってなんでしたっけ?
慶輔の悪辣さはたいがい白日の下にさらされてると思ってたので、ここを読んだ時は「?」となりました。
きっと私が忘れてるだけなんでしょうな……どなたか教えてください

【シリーズ】
「二重螺旋」
「愛情鎖縛」
「攣哀感情」
「相思喪曖」
「深想心理」
「業火顕乱」
「灼視線」
「嵐気流」
「双曲線」

web拍手
TOPへ
スポンサードリンク

スポンサーサイト

web拍手
TOPへ
応援! ブログ村ランキング | - | - | -
Comment
It comments.









    
Trackback
Trackback URL of This Entry
トラックバック機能は終了しました。
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>

rss atom 管理者ページ
Selected Entry
Recent Comment
Categories
Recent Trackback
Archives
 
Recommended
無料ブログ作成サービス JUGEM